アプリボットでは3Dクリエイターの積極採用を行っております。今回はアプリボットで活躍している3Dクリエイターにインタビューを行いました。それぞれクリエイティブディレクター、演出ディレクターとしても活躍するおふたりがどのようなキャリアを経て、現在どのような業務に携わっているのか、クリエイティブにとどまらずディレクション分野に職域を広げて働くきっかけなどについて、話を聞きました。
<プロフィール>
(左)香取 政人(Masato Katori)
広告代理店にて遊技機関連のクリエイティブの進行管理を経験後、3Dクリエイターに転身しゲーム開発会社で背景モデリング、テクスチャリングなどを担当。2021年にアプリボットへ中途入社。「FINAL FANTASY VII EVER CRISIS」のリードエンバイロメントアーティストを経て、現在は運用中スマートフォンゲームタイトルのクリエイティブディレクターに従事。
(右)緒方 貴之(Takayuki Ogata)
2015年にサイバーエージェントへ新卒入社。QualiArtsにて「オルタナティブガールズ」「IDOLY PRIDE」のエフェクトディレクションを経験した後、2021年にアプリボットへ異動。「FINAL FANTASY VII EVER CRISIS」のリードエフェクトアーティストを経て、現在は同タイトルの演出ディレクターとして演出・エフェクトディレクションを担当。
ーーーゲームの3Dクリエイターという仕事を志したきっかけを教えてください。
香取 もともと、3DCG制作に携われるならば業種へのこだわりはありませんでした。小さいころから絵を描いたりプラモデルをつくったり、なにかと創作をするのが好きだったのですが、ハリウッド映画のVFX(Visual Effects)を見たときに「本物に見えていたものが実はCGだった」と知り衝撃を受けました。それ以降、3DCGで何かをつくることに自然と興味をもち、仕事にしたいと思うようになりました。
緒方 小さいころから、映画やゲームといったエンタメ作品に興味がありました。時代や場所が違っても、海外の映画や昔のゲームが人に感動を届けられることに魅力を感じていたからです。学生時代は「いつか映画をつくりたい」と思い、映像編集や3DCGを学びながら、自主制作映像の制作にも取り組んでいました。そんななかで参加したゲームのハッカソン(※)で、エンジニアやプランナーといった異なるスキルを持つ仲間たちと一緒にものづくりをする楽しさを知りました。もともとゲームが好きだったこともあり、ゲーム業界を志すようになりました。
※エンジニア、デザイナー、プログラマーなどが集まり、定められた期間で集中的に特定のテーマ(アプリ、システムなど)の開発を行うイベント。
ーーーおふたりとも小さいころの映像体験がきっかけだったんですね。3Dに関わる業種や職種は数多くありますが、ゲーム業界やアプリボットを選んだ理由を教えてください。
香取 3DCG制作の難しさから一度挫折し違う業界に就職したのですが、やはり夢を諦めきれず、仕事の傍ら独学でBlenderというフリーソフトで3DCGについて勉強をしていました。学生ではなかったので、当時の業界標準ツールであるMayaには価格的にも手が届かなかったんです。Mayaを使用した業務経験が無くてもなんとか入れた会社がたまたまゲーム開発会社だったため、そこからゲームの3Dクリエイターというキャリアがスタートしました。
ちょうど次のキャリアを考えていた時期に、Xに自主制作を投稿していたところ、声をかけてもらったのがアプリボットを知るきっかけでした。入社前に面談をした時に、本気で世界を震撼させようと志高く行動している人たちがいることを知り感銘を受けました。直感的に「この人たちと働きたい」と思えたことは、どんな仲間と一緒に働くかを重視している自分として、入社の大きな決め手になりました。
緒方 就職活動中はコンシューマーゲーム業界も視野に入れていましたが、スマートフォンの機能やグラフィック性能は急速に進化しており、さらに普及が進むだろうと感じていました。また、スマートフォンという媒体がゲームのみならず様々なサービスの可能性を拡張させていくと思っていました。当時はゲームといっても2Dのパズルゲームやカードゲームが主流でしたが、スマートフォンの進化の早さならいずれ3Dのゲームも手軽にプレイ、開発できるようになるんじゃないかなと。まだ「3Dデザイナー」という職種がなかった時代で、広い意味でのデザイナーとしてサイバーエージェントのゲーム事業部に入社しました。ちょうど会社も3Dを使った新規ゲームの開発をしていたタイミングで、世に出ている3Dスマートフォンゲームの数も少なかったのでチャンスだと思っていました。
ーーー香取さんはまったく異なる業界にいた可能性もあるんですね。
香取 そうなんです。とにかく「3Dクリエイター」を目指していたので、業界や職種へのこだわりはありませんでしたが、今となっては、スマートフォンゲーム業界が個人的に一番やりがいのある業界だと思えています。映画などの映像では視覚がメインですが、ゲームでは操作が付随するため、プレイヤーの体験、体感に寄り添える点が魅力的です。 特にスマートフォンゲームはリリース後もユーザーの声を聞くことでアップデートができたり、イベントリリース毎にライブ感があったり、とにかくユーザーと一緒にゲームをつくっていく体験ができることが魅力だと思います。また、スマートフォンゲームを開発するなかで、大画面ではなく小さな画面で遊んでもらうものだからこそ、より一層視認性や遊びやすさのために工夫が凝らされており美学を感じました。
ーーーアプリボットに入社して感じたギャップはありますか?
緒方 自分は学生時代にインターンシップに参加していたこともあり、社員の人柄や社風を実際に知ったうえで応募していたため、入社後のギャップも少なかったです。サイバーエージェントには若手のころから大きな裁量を持って挑戦できる文化があるので、ゲームづくりやクリエイティブに対する興味や熱意があれば、クリエイターとして自然と成長できる環境だと思います。
香取 入社してまず最初に驚いたことは、とにかくチームメンバー全員とのコミュニケーションがとりやすかったことです。「これからこの人たちが一緒に仕事をする仲間なのか」とワクワクしました。また、入社前から聞いてはいたのですが、所属外のプロジェクトやセクションの方々とも業務内外で関わる機会が本当に多いと思いました。会社全体の組織課題などを吸い上げて議論、解決する場も設けられており、自分の業務のみならず、会社や組織など広い視野で物事を考える機会が多い環境だと思います。
ーーー緒方さんはエフェクト、香取さんは背景とそれぞれ専門とされている分野があるなかで、現在はおふたりともディレクション業務にも活躍の幅を広げられていますよね。職域を広げることになったきっかけを教えてください。
緒方 もともとエフェクトに加えて、カメラワークやモーションなどを含めた演出全体を設計できるクリエイターになりたいと思っていました。入社後はエフェクト制作をメイン業務として担当していましたが、学生時代は3DCG制作や映像編集をしており、モデリング、アニメーション、コンポジットなどを独学でひととおり制作していました。タイミングによっては業務内でモーションからエフェクトまで担当したり、グループ全体で定期的に開催されている勉強会や講座では3Dモーション講座に参加したりしていました。
アプリボットに異動して3年目くらいのタイミングで、上長に自分のやりたいことについて相談していたところ、演出領域のディレクションを任せてもらえることになりました。さらに、チーム体制の変更に伴い、3Dチームのマネージャー業務についても声がかかり、エフェクトリーダー、演出ディレクターと並行してマネージャーを兼任することになりました。
香取 昔から、自主制作のものでもフリーアセットなど使用せず制作していましたし、画面内のものはすべて自身が制作したもので構成したいという思いがあります。そのうえで将来のキャリアを考えた際に、エンバイロメントアーティストのスキルだけでは表現できる幅に限界を感じ、モーションやエフェクト、キャラなど背景以外の制作スキルも徐々に伸ばしていきたいと思い始めていました。そのため入社3年目ほどのタイミングで、ネクストチャレンジとして3Dディレクターへ挑戦してみたいと目標設定面談の場で相談していました。上長からも前向きな反応をいただいていたなか、チームのクリエイティブディレクター(以下CD)がプロジェクトを卒業するタイミングで、次のCDとして自分に声がかかりました。
ーーー日ごろからキャリアについて相談していたことで、挑戦することができたんですね。専門外だった分野についても幅広く指示を出したり相談を受けたりすることがあると思いますが、職域を広げることに不安はありませんでしたか。
緒方 正直に言うと、職域をマネージャーを担うことまで想定しておらず、「何ごとも経験」と思い挑戦していたのですが、いざ職域を広げてみると、制作やディレクション業務とマネジメント業務を並行することの難しさに直面し、自分の制作時間が十分に取れないことが大きな悩みとなりました。ただ、そうやって悩みもがく時間があったからこそ、自分がマネジメント領域よりも制作、ディレクションのプレイング領域をより深めていきたいのだと気付き、結果的にマネジメント業務を他のメンバーに引き継ぎ、再び制作とディレクションに注力する体制にシフトすることになりました。職域を広げたら終わりではなく、定期的な面談などを通して上長に悩みを相談したり、サポートしてくれる体制があることも、挑戦の支えになっていると思います。
香取 ネクストチャレンジとして想定していた3Dディレクターよりも職域が広かったので、正直なところ不安な気持ちが大きかったです。ただ、上長と共に自身のパーソナルな部分を整理していくなかで、自分がモデルの制作だけではなくカメラワークや演出全体にも興味を持っていることに気づいたので、クリエイティブ全体に責任を持てるCDへ挑戦しようと決意できました。最初は「もっと適任がいるのでは?」「自分の知らない分野でのディレクションが通用するか?」とネガティブな思考にとらわれていましたが、上長からのこれまで背景制作で培った経験を、他の分野に応用して還元してほしい、という言葉で自信がつきました。今ではCDというポジションに挑戦することで到達できるであろう自分の成長が楽しみで、前向きに仕事に臨めています。
ーーーそれぞれの志向に沿ったチャレンジを応援してくれる文化があるんですね。
緒方 アプリボットやサイバーエージェントグループにはさまざまな文化がありますが、特に印象的なのは「やりたいことを尊重する文化」と「任せる文化」のふたつです。自分のキャリアビジョンに基づいた自分軸の目標と、会社やチームが期待する組織軸の目標をすり合わせるなかで、自然と挑戦の機会を得られる環境が整っていると感じています。もちろん、挑戦には苦しさや不安、力不足を感じる瞬間もあります。でも、困ったときには他のメンバーとお互いフォローし合い一人で抱え込まずに相談できるという環境があるので、みんな新たなチャレンジができるのだと思います。
香取 サイバーエージェントグループ全体を通して、本人の挑戦に対する熱い気持ち、パッションこそ自走力につながるという考え方があるため、挑戦する意志のある人をどんどん抜擢していく文化があります。
自分は、困難なことや未経験のことに挑戦して、乗り越えるためにもがいてきたことで次のステップに進めた経験があります。そして、アプリボットには「人の成長が組織の成長につながる」という考え方が根付いています。挑戦していくなかで自分で気づきを得たり、仲間からのサポートを受けて学んだりすることで、本当の意味での成長に繋がるという共通認識があるからこそ、挑戦していく人を自然と応援する文化が培われています。
ーーー現在の3Dクリエイティブチームのビジョンについて教えてください。
緒方 世界中の人々に感動を届けるクリエイティブの創出を目指しています。ビジュアルの美しさだけでなく、ゲーム体験としてより良いものをつくるため、日ごろからセクションを超えて意見を出し合える環境です。個々のスキルだけで完結するものではないので、お互いの強みを生かしながら、チームでクリエイティブの力を最大化していくことをメンバーみんなが大切にしていると感じます。
香取 今までの自分は、エンバイロメントアーティストとして背景制作の観点でクリエイティブに向き合っていました。例えば背景と重なる他の3D要素との視認性のバランスなど、3Dセクション内での親和性を考慮していました。しかしCDとなった今、UI/UXとの親和性やゲーム全体の画面設計を意識するようになりました。そのうえで3Dの知見を活かし、よりよい表現や演出を提案するなど、以前より広い視野でクリエイティブに向き合うようになりました。
自分自身まだまだ勉強中ですが、総合的な観点からクリエイティブを生み出していける人を増やすことで、各アセットが単体の魅力を持つだけでなく、エンターテインメントとしての大きな魅力につながっていくと思うので、「世界震撼」というアプリボットのビジョンにも近づくことができるのではないかと思っております。
緒方 そうですね。「世界震撼」というビジョンのために、組織としての挑戦はもちろん、メンバーひとりひとりが少しずつできることを増やし、技術的な挑戦をしていくことが大切だと思います。
ーーー最後に、「こんな人と一緒に働きたい」という人物像を教えてください。
緒方 自分の専門性を活かしながら、チームとしてよいものをつくることに前向きな人です。わからないことや悩みは素直に相談して、一緒に考えていこうとする姿勢がある人となら、安心してものづくりができると思います。加えて、アプリボットや3Dクリエイティブチームのビジョンと、ご自身の考えに共通点があると嬉しいですね。組織と一緒に自分の志を成し遂げようとする情熱を持っている人がいてくれたらいいなと思います。
香取 熱量をもって挑戦したいことがある人ですね。自分もCDに挑戦しようと決意したときは、不安な気持ちも大きかったですが、同時に熱い気持ちが根底にありました。あとは、わかりやすく業界で自身の認知度を上げたい、という気持ちも結果としてはチームの強みになると思います。熱い気持ちさえ持っていれば、一緒に目標に向き合って走ってくれる仲間がいます。そして、結果的にひとりひとりの熱量が一つになることが、アプリボットが目指す「世界震撼」というビジョンにつながると思います。
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