2021年、アプリボットに11名の新入社員が入社してから早1年が経とうとしています。彼らは1年間、何を経験し、どのような成長を遂げたのか。新卒1年目を振り返ります。
(左端)河合 貴斗(Takato Kawai)
2021年サイバーエージェント新卒入社、アプリボットへ配属。運用タイトルの海外版のプランナーとして運用施策の実行責任を持つ。また、トレンド研究室室長や新規事業開発にも携わる。
(中央)福岡 英輝(Hideki Fukuoka)
2021年サイバーエージェント新卒入社、アプリボットへ配属。UIデザイナーとしてジョブローテーションで複数のプロジェクトに携わり、新規開発・運用タイトルで幅広く経験を積む。現在は新規タイトルにてコンポーネント制作に従事。
(右端)伊藤 直人(Naoto Ito)
2021年サイバーエージェント新卒入社、アプリボットへ配属。新規タイトルのサーバーサイドエンジニアとして機能開発から基盤開発、負荷試験、海外対応など幅広い業務を担当。「CA BASE AWARD 2021」ベストルーキー賞ノミネート、2021年アプリボット総会「EVOKE」にてベストルーキー賞受賞。
ーー入社してからのキャリアを教えてください。
河合:アプリボットの新規事業立ち上げに興味を持ち、そこで内定者アルバイトをしていました。ですがその新規事業が一度白紙になり、運用タイトルの海外版チームでプランナーを担当しています。当時海外事業への知見が豊富な人がおらず「新規事業に興味を持っていた河合に任せたい」と言われ、海外のリワード広告実装やTwitterのプロモーション施策などを企画しています。
福岡:自分は大学院二年生の夏に内定が決まり、そこから卒業制作が始まり正直ほとんど内定者アルバイトを行う時間がありませんでした。入社後はジョブローテーションのような形式で様々なプロジェクトの業務に携わりました。ジョブローテーションは同期だと自分しかしておらず、そういう意味ではとても貴重な体験をさせてもらったと思います。先輩のデータ整備やブラッシュアップのサポート、After Effectを用いた演出のVコンテ制作など、新規開発と運用双方の経験を積むことができました。
伊藤:内定者アルバイトから携わっている新規タイトルに、入社後も配属となりました。内定者アルバイト時代からミッションも大きく変わらず、機能開発や管理画面の機能作成、共通基盤開発などを担当しました。現在はコアテク開発や負荷試験を行っています。色々と自由に発想ができ、自分が試したい技術検証ができる環境で開発しています。
ーーゲームを仕事にしようと思ったきっかけは?
福岡:内定者に友人がおり、その友人の勧めもあってゲーム事業を選びました。大学院ではプロダクトを専攻しており、ゲームを仕事にすることは想像もしていませんでした。ですが、もともとゲームが好きで「デザインも、趣味のゲームも、両方を仕事にできるって何だか面白そう」と思い、ゲーム開発の知見がないまま勢いで応募してしまいました(笑)。
伊藤:自分も当初は広告やAIに興味を持っていました。ですが、たまたまアプリボットの先輩である嶋さん(サーバーサイドエンジニア)とランチに行く機会があり、想像以上に「ゲーム事業って面白そう」だと感じ、実際に内定者アルバイトをしてみたら開発がとても面白く、大規模タイトルである点も魅力に感じ、アプリボットへの配属を志望しました。
河合:配属当初はゲーム以外の事業にチャレンジする予定だったので、成り行きです(笑)!アプリボットの主軸事業がたまたまゲームだった、という感じでした。
福岡:貴斗(河合)の配属を聞いたとき、自分だったらこの会社で仕事を続けるモチベーションなど、どうやって落としどころを見つけるんだろうと気になりました。モチベーションがひとつごっそり無くなってしまうというか。それでも貴斗は大きな成果も出して、現在もとても頑張っていて、純粋に凄いなと思います。
河合:配属については正直とても衝撃的でしたが、とはいえ事業に関する意思決定の背景も理解でき、ここは納得感を持ってやろうと自分で覚悟を決めたことを覚えています。
ーーこの1年を振り返り、最も印象に残っている仕事は?
伊藤:負荷試験ですね。アプリボットに配属される以前から負荷試験をやってみたいと希望していたものの、実際は想像よりもかなり大変で...。自分が思っていた以上に分からないことが多く「分からないところが分からない」中で、人にタスクを振り、フィードバックを行い、問題に対処していくという、曖昧で責任感のない状態が続き、先輩に迷惑をかけてしまっていたと思います。ですが、進めるうちに段々と知見が溜まり、自分で判断できることも増え、自信や信頼も少しずつ取り戻していくことができました。
河合:なおてぃ(伊藤)は、いつも飄々としていて何でもそつなくこなせるタイプだと思っていたので、自信を無くした時期もあったと聞いて意外だな。
福岡:自分は、年末の運用タイトル施策とEVOKE、二つの大きな仕事が重なったときがとても大変でした。ミッションの大きさのみならず、とにかくマルチタスクで変更や修正の確認が追いつかず、関係各所も多くタスク整理ができず苦戦しました。ですが、その二つを完遂したときの達成感や、仲間や先輩との連携・報連相の大切さを学ぶことができたと思います。また「あのときよりは辛くない」「あれを乗り越えたんだから、今回もきっと大丈夫」と、一つの判断基準になったのかなと思います(笑)。
河合:年末年始は時期要因もあり非常に多くの施策が同時進行しており、かつ新機能の追加も行われていました。必ず完璧な状態でリリースすることを目指していたのですが、それが叶わなかったことがとても悔しく覚えています。この失敗をきっかけに、自分の中で「確認を徹底すること」「施策にコミットすること」に対する意識が大きく変化しました。
伊藤:たとえ失敗の要因が自分でなくても、最終責任を持つべき立場であることの自覚、そして責任感を持つことはとても大事だよね。
ーー何かと大変な1年目。それでも頑張り続けられたモチベーションの源泉は?
河合:自分に対して負けず嫌いな性格だったからだと思います。思い通りに行かずに投げ出す、ということをしたくないと思っています。また、最近トレンド研究室の室長にも任命され、アプリボット全体として今後新しい事業をつくっていきたいという流れもあり、「新規事業がないなら自分でつくればいい」という考え方がモチベーションにつながっています。
福岡:自分は「意地」ですね。当たり前なのですが、やはり先輩の方がデザインクオリティが高く、今の自分はとにかく何でも吸収していくしかない。オリティの高い人やアイデアが豊富な人がチームにると、「あの人より良いものがつくれるようになりたい!」と、チームメンバーにとっても良い刺激になると思うので、そんな影響力がある人になれるよう日々頑張っています。
伊藤:意地...(笑)!自分はトレーナーに「なおてぃ(伊藤)はパッションが足りないよね」と言われたりして、「意地」というキーワードが出てくるひでちゃん(福岡)が羨ましいなと思って聞いていました。
福岡:なおてぃ(伊藤)はアツくならないの?
伊藤:感情のコントロールが難しくなってしまうと思い、意識的にあまりアツくならないようにしているかもしれないです。自分は納得感を持って働くことが大事かなと思っています。与えられたミッションを、自分が納得できる目標に落とし込んで、自分がそこに向かって走れる状態をつくる。目標に向かって走ると自然にモチベーションもついてきて、モチベーションをコントロールする必要がなくなると思っています。
ーー仕事をする上で大事にしていることは?
河合:「ギアの入れ時を見極める」「即決し、即決できないものはボールをパスする」「テキストコミュニケーションは対面以上に気を配る」という点です。最初のころは初めてのことも多く、複数の施策に忙殺され、がむしゃらに推進していました。ですが、そのフェーズを乗り越え何事にも対処できるようになった反面、ミスが増えたり、ボールを拾いきれないというアクシデントが発生してしまうので、どのタイミングで全力投球し、逆にこのタイミングは少し力を抜いた方がいいんじゃないか、という見極めをすることも大事だと思っています。
ふたつ目は、タスクが多いときこそ、どんどん自分で決めていくことでボールを持ちすぎずに消化していくようにしています。自分で決められることは自分で決め、即決できないものは決められる人にボールをパスして決めてもらう、ということを心がけています。
伊藤:「妥協しない」「無駄な工数を発生させない」ということを大事にしています。よくあるのが、仕様の理解からそもそも認識が異なってしまい、作ったものの、結果つくり直し...という事象が、新卒は特に発生しやすいと思っています。無駄なもの作ってしまい、またつくり直すことで、発注側にも迷惑をかけてしまうため、最初のうちはタスクをもらった段階で自分で道筋を立て言語化し、「この手順で作業します」とトレーナーに共有してからコードを書く、ということ心がけていました。
福岡:「とりあえずやってみる」ということを大事にしています。これ、なおてぃ(伊藤)と真逆な考え方だな、と聞きながら思っていました(笑)。事前にデザインをしっかり組み立てる工程も大事ですが、時間をかけた分見た目は良くなるものの、見た目の良さに惑わされ、本質的な良し悪しが見えにくくなることもあるかと思います。そこで、まずはクオリティの高いデザインよりも、相手が明確に判断・フィードバックできるように判断基準になるようなデザインを優先することで、より少ないコミュニケーションでクオリティが上がっていくと思っています。
ーー将来の夢や目標はありますか?
福岡:「世代を代表するような世界観をつくること」です。嫌なこと、辛いことがあったときに自分の心の支えになってきたのがエンタメコンテンツ。特に自分は漫画でした。何かに夢中になれる体験、夢中になることで生まれるコミュニティがとても「尊い」と思っていて。それが何なのか、新しさが必要なのか、など、まだはっきりビジョンが見えていないものの、自分がつくったもので誰かが救われる、夢中になれる体験が生まれるような状態が目標です。
伊藤:将来の夢や野望ではないのですが、「アプリボット内だけでなく、SGE全体で活躍できるエンジニアになる」ことが目標です。Qualiarts(サイバーエージェントグループ)の石黒さんや、SGE(サイバーエージェント ゲーム&エンタメ事業部)の飯田さんのように、自ら情報をキャッチアップし、SGEの様々なプロジェクトに還元したり、何かしら困ったときにSGE各社の垣根を超えて自分に相談をしてもらえる状態になれると嬉しいなと思っています。
河合:「人の生活様式や価値観を変えるようなプロダクトをつくること」。これは入社以前からずっと掲げている目標です。デリバリーサービスやシェアサイクルなど、五年前はまだメジャーではなかったサービスが、今となっては街の風景に溶け込むようなものに成長していて、生活する上で必要不可欠なインフラに近づいていると思います。こういったサービスが個人的にはとても面白いなと思っていて、自分も人の生活様式を変えるようなものをつくりたいなと思っています。
福岡:「生活の中に溶け込む」という発想は、プロダクトづくりをする上でとても理想的だと思う。自分も憧れます。貴斗(河合)の目標を応援しています!自分も何か携わりたいな(笑)。
ーー2年目の抱負を教えてください!
福岡:自分は少し地固め的な部分の目標なのですが、まずは自分の業務をやり切り、人に教えられるレベルまでスキルを磨いていきたいです。「人に教えられる=自分で咀嚼できている」ということだと思うので、人に教えられるレベルまで言語化できるように成長したいです。また、絵を描けるようになってみたり、業務外で興味がある分野のことにも挑戦していきたいと思います。
河合:もともとやりたかった新規事業に手を伸ばしたいです!ですが、具体的な構想は自分の中でまだ形にできてない部分もあるので、それを形にしてまずは打席に立つ。事業としてしっかり形にするところまで進めていきたいです。
伊藤:どんなジャンルの新規事業を考えているの?
河合:いまアプリボットが持っているリソースと相性が良い事業を検討しています。個人的にはゲーミフィケーションという領域だったり、NFTはアプリボットのリソースとも相性が良いのではと思っています。
伊藤:現在携わっている新規タイトルをリリースすることです。学生時代からサービス開発をしてきましたが、新規かつ大規模なサービスをつくりお客様に届けた経験がまだありません。エンジニアとして、ゲーム開発の一番面白いところは初期リリースだと思っているので、まずは「サービスをつくり切った」としっかり言えるようにリリースに向けて尽力したいです。
また、テク(エンジニア)育成室メンバーとして新卒の育成にも携わっていきたいです。正直、自分は育成には向いてないと思うのですが...成長するためには技術力だけでなく、社会人としてのあり方や、働き方次第でも自分のバリューを出せると思っているので、新卒の成長角度を上げられるようサポートしていきたいです。
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