「空席はチャンス」、抜擢文化とデータドリブンで成長し続ける組織を目指したい

 アプリボットで活躍する中途入社社員へ、役員がインタビュアーとなりディスカッションを実施しました。各プロジェクトで活躍するメンバーたちがどのようなキャリアを経て、現在どのような業務に携わっているのか、またアプリボットのゲームづくりや組織づくりに携わる魅力などについて聞きました。


<プロフィール>

(左)伊藤 学(Manabu Ito)

2020年アプリボット入社、運用中タイトルのデータマイニングを担当。統計、機械学習、行動経済学を用いたモバイルゲームにおける分析業に従事。またサイバーエージェント ゲーム・エンターテインメント事業部を横断した海外市場調査にも携わる。

(右)松川 大地(Daichi Matsukawa)

2015年サイバーエージェント入社、アメーバゲーム事業本部にて新規ゲームプランナー、運用タイトルプランナー、マーケティング、データマイニングを担当。2016年クオリアーツに異動、運用タイトルのディレクター、プロデューサーに携わる。2017年アプリボットに異動、「NieR Re[in]carnation」のディレクターに従事。2019年10月よりアプリボットの執行役員に就任。データマイニングチームの担当役員。



◆金融業界で培った「分析力」でゲームの世界へ


ーーー伊藤さんのこれまでの経歴を教えてください。

伊藤:高校時代から投資や資産運用に興味があり、勉強したり実践していく中で、結果的に「分析」という分野にたどり着きました。大学を卒業した後は金融業界に就職をしました。営業職からスタートし、そこから念願叶って運用部門への異動が決まり、モデル構築や投資顧問会社を作りファンド組成といったミッションまで任せてもらいました。

   やりがいのあるミッションを背負って仕事をしていましたが、残念なことにM&Aによって会社が消滅してしまい、転職活動をせざるを得ない状況となりました。

   そのときに出会ったのがゲーム業界です。趣味だったゲームと、仕事として突き詰めてきた分析が両方とも叶えられる、そんなうまい話があるなんて...と、とてもテンションが上がりました。(笑)

   金融業界からゲーム業界に転職したものの2021年に前職が解散となってしまい、タイミング的にも心機一転、環境を変えようという思いで転職活動を行っていた際にアプリボットと出会いました。当時はサイバーエージェントグループの子会社と聞き、サイバーエージェントの新卒の方しか行くことができない会社なのかなと思っていたのですが、前職で一緒に働いていた方が何名かアプリボットで活躍していることを知り、思い切って応募しました。

   社内の雰囲気の良さや、プロジェクトや事業ごとの隔たりがなく、皆で意見を出し合いながら事業を進めるスタンスが個人的にも非常に好印象で、自分が希望する働き方にマッチするかもと思い、入社を決めました。面接でも、プロデューサーと若手のゲーム開発エンジニアとマーケティングの責任者の方々が和気あいあいと話している姿を見て、事業のみならず職種や年次の隔たりがない印象も受けました。



◆今では1社に留まらない、拡大していったミッション


ーーーこれまでの業務内容を教えてください。

伊藤:まず、リリースを目前に控えているプロジェクトのパラメータ設計や報酬設計が与えたいUXに沿っているかを確認するためのシミュレーションを担当しました。


松川:本来2〜3ヶ月掛かると想定していたものを、2週間ちょっとで仕上げていただきましたよね(笑)。


伊藤:もう、かなり四苦八苦しました(笑)。設計から携わって入ればドタバタすることなくリリースを迎えられたと思っていて、未だに後悔しています...。

   それからは別のリリースを控えたタイトルに同様なシミュレーションから関わり、データマイニング基盤の設計や実際運用後のデータマイニング業務を担当いたしました。ゲーム以外にも少しだけアプリボットのグローバルパートナー事業やDX事業のお手伝いもさせていただきました。

   また、最近ではサイバーエージェントのゲーム・エンターテインメント事業部の海外市場調査にも携わっています。


松川:確実にジョブサイズが大きくなってますね(笑)!


伊藤:ゲーム・エンターテインメント事業部の業務に取り組むことで、データマイニングへの考え方は会社ごとの個性があり、アプリボットという1社に留まらずゲーム・エンターテインメント事業部に属する11社と情報交換やそれぞれの考え方に触れられることは大きなメリットだと感じています。


松川:確かに。新卒からサイバーエージェントにいるとなかなか気づきにくい点かも。


伊藤:本来、他社と情報交換をする場合、勉強会に参加したり地道にコネクションをつくりに行くなど、様々な手法を使わないと機会を得ることができないと思うのですが、Slackで気軽にゲーム・エンターテインメント事業部各社の人と連絡が取れたり、気軽に会って相談ができることができる環境は大きなメリットだと思います。


松川:その中でさらに、アプリボットはカンパニー制ゆえにカンパニー毎に各々の事業と独自の向き合い方をしているから、カンパニーそれぞれの考え方や価値観に触れることができる体制がおもしろいですよね。


伊藤:そうですね。こんな環境はなかなか他にないのかなと思います。


松川:アプリボットって、何か新しくアクションを起こそうとするとき、まずチームをつくる文化がありますよね。何か課題がある時は即座にアクションにうつるのではなく、チームをつくるのを優先してますよね。チームがあるからこそ「チームでアクションを考えてチームでどんどん実行に移さなければ」と目先の課題もクリアしながらそれ以外の課題も自分たちで定義し、どんどんアクションが遂行されていく感じ。

   学さんは、アプリボットとしてデータマイニング領域に課題を数多く残していた中で入社してくれて、「会社として、学さんを主軸にデータマイニングチームをつくろう」みたいな感じでチームアップされて、いつの間にかゲーム・エンターテインメント事業部全体にまで手を伸ばしているって感じですよね。


伊藤:フレキシブルにチームがつくられて、チームが発展していく文化はとても良いなと思います。調べたのですが、サイバーエージェント自体もミニマムの組織でスタートして拡大させていくという手法で組織を大きくさせてきたこともあり、文化として浸透しているのだと思いました。


松川:ぼくも、いまアプリボットにチームが何個あるかよく把握してないですからね(笑)。




◆データドリブンな考え方を組織に浸透させたい


ーーー伊藤さんがアプリボットに入社したことで、組織に何か影響はありましたか?

松川:ぼく自身も昔データマイニング担当していたこともありますし、別の会社でのデータマイニングの人とのやりとりも経験がありますが、学さんは体験設計までちゃんと考えて提案してくださるのがとても頼もしいなと感じています。


伊藤:ゲームはやはり体験ありきかなって思っています。数字だけで話を進めてしまうと、データがそのゲームの可能性を潰してしまう気がしていて。


松川:だからこそ、現場のメンバーもめちゃくちゃ学さんのことを信頼しているんだと思います。


伊藤:ありがたい限りです(笑)。


松川:一方で、学さんと一緒に仕事をするようになって痛感していることは「きちんとデータを見て意思決定すべきという考えがまだまだ弱い」ということ。定性的なことや、感覚に頼りすぎるのは良くないなと感じさせられることが組織全体に多々あるなと。「データドリブン」ってワードを浸透目的でよく言いますが、アプリボットにはその文化がまだまだ浸透していないなと感じています。


伊藤:データに基づくことで議論も深まりますし、定性だけでなく定量でも分析できることで、組織としても良い方向に変化していくことができると思います。


松川:スピード感を変えずに、考える質がより良く変わってきているなと感じています。プランナーがまず学さんに相談して、データを見て、事実と考察をまとめた上で「自分が本当にやりたいこと」を最終的に提案する...といった流れが生まれて、プランナーの提案の精度が格段に上昇した印象です。


伊藤:データドリブンが加速すると、おそらくワークフローも変化していくと思っています。ワークフローまで整え、プロジェクトに留まらずアプリボット全体に広めていきたいですね。


松川:分析を行うべきタイミングや内容から逆算し「いつ・何が必要なのか?」が見えてきているので、データマイニングチームから開発中プロジェクトにも、すでに良い影響を及ぼしてると思います!これからは開発マイルストーンも変化していくんじゃないかな。

   もっと言うと、ロジカルシンキングというか思考のフレームワークそのものは、職種を問わず身に着けておくと良いスキルだと思っています。プランナーのみならず、クリエイターやエンジニアにも波及していってもらいたいですね。例えば、フレームワークをもとにロジカルに考えて語れるクリエイターがたくさんいる会社って、なんだか恐ろしいし凄くないですか(笑)?みんなが深く考えてアウトプットし続ける組織になれたら、より強い組織になれるんじゃないかなと。そういった組織全体の考え方の向上まで学さんには期待しています!


伊藤:そう言っていただけると非常にありがたいな(笑)。



◆組織が背伸びし続けることで、チャンスが巡ってくる


ーーー伊藤さんから見て、「アプリボットらしいな」と感じる社風や文化はありますか?

伊藤:アプリボットでは、新卒の方をリーダーに抜擢するなど、若いときに非常に多くのことを体験できる環境があるなと感じています。40歳を過ぎたころから、年齢のせいなのか読み説いていた論文が最近ちょっと難しく感じてしまって...。体力的な意味合いでも、若いころに多くの出来事を体験してインプットしていくことで、10年後、20年後の自分自身に大きく影響すると思っています。


松川:とはいえ、この数年でスマホゲームの品質が高くなり、若手に対して簡単に大きく裁量を与えにくいケースも出てきているのが本音です。でも、若手を抜擢して大きな裁量を与えることは、今後も会社として大切にしたい文化なので、化学していかないといけないなと思っています。


伊藤:新卒のみならず、中途入社という立場でも入社してすぐに大きなミッションをもらえる環境が形成されていて、新卒であっても中途であっても大きなミッションを渡していく文化はアプリボットの文化として根付いているんだなと実感しました。


松川:アプリボットって、背伸びしてものづくりをしているじゃないですか。ほぼハイエンド3Dゲームをつくったことがない中でつくっちゃう、みたいな。最近だとDX事業に着手してみたり...。背伸びをしてものづくりをはじめると、「このスキルが足りない!」「こういう人がいない!」と、ボロボロと課題や空席のポジションが出てきてしまう。だからこそ、新卒が配属されたらなるべくすぐに抜擢するし、中途入社の方が入ってきてくださったら、「助けてください!」とすぐに大きなミッション・ポジションをごそっとお渡ししたりしていますね。


伊藤:そういう方がいいのかなって、個人的には思いますよ。保守的に自分たちのできる範囲内のものづくりをするのではなく、背伸びをしたものづくりをする。やはり、成長し続けないと生き残れないのかなと思います。空席がある状態をチャンスだと思ってくれるような人は、アプリボットにマッチするんじゃないでしょうか。


松川:学さんもそんなこんなでかなりジョブサイズが大きくなりましたよね。運用中タイトル、開発中プロジェクト、海外展開にDX事業...(笑)!引き続き学さん自身でデータマイニングの組織をどんどん大きくつくっていってもらいたいですね!ぼくももちろん協力しますが!


伊藤:はい!攻めの姿勢で行きます!!




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